【完全ガイド】手すりの取り付け方法|DIY手順・設置位置・必要工具

「手すりを取り付けたいけど、どこにどう付ければいいの?」

そんな悩みを抱えていませんか?

本記事では、DIY初心者でもわかる取り付け手順から、設置場所ごとの高さの決め方、強度確保のコツ、さらには失敗しがちなポイントまで、徹底的に解説します。

転倒から守ってくれる命綱にもなり得る手すり。
安全で快適な暮らしのために、手すりの正しい取り付け方を学びましょう。

この記事を読んでわかること
  • 手すりを安全に取り付けるための基本手順と必要な道具
  • 設置場所別(階段・トイレ・玄関など)の最適な高さと位置
  • DIYでやる場合と業者に依頼する場合の費用や判断基準

専門オペレーターが丁寧に対応

目次

手すり設置の重要性

厚生労働省「人口動態統計」よりグラフを作成

手すりは、家庭内の転倒事故を未然に防ぐために非常に重要な安全設備です

日本では、家庭内の事故で最も多いのが「転倒・転落」によるもので、特に高齢者にとっては命に関わる重大事故になることがあります。

例えば、家庭内で多い事故は以下の通り:

  • 階段の踏み外しによる骨折
  • トイレでの立ち上がり時に転倒
  • 浴室内で滑って頭部を打つ

いずれも「つかまる場所があれば防げた」ケースが多く、手すりの設置は予防策として非常に有効です

若年層にも手すりが必要な理由

手すりがあると安心感が違う

手すりは高齢者だけでなく、子どもやケガをした人、妊娠中の方にも役立ちます

家庭内ではふとした瞬間に「バランスを崩す」可能性があります。一時的に足腰が弱っている人や、体調不良時、また子どもと遊んでいる最中など、予想外の場面で手すりが支えとなります。

  • 妊婦さんが階段を昇降するとき
  • 子どもと遊んでいてバランスを崩したとき
  • スポーツ後のケガやぎっくり腰などの時期に助けになる

誰にとっても「あると安心」なのが手すりの魅力。バリアフリー=高齢者向けという考えはもう古く、多世代で使える設備として注目されています。

手すりの種類と自分で取付可能な手すり

手すりにはいくつかの種類がありますが、DIYで取り付けやすいのはI型やL型の一部に限られますU型や屋外型の手すりは、安全性や構造面から専門業者に依頼するのが安心です

I型(縦・横)

比較的シンプルな構造で、壁に下地があればDIYでも設置可能。玄関や廊下、トイレ、浴室など様々なところに着けられる。縦に設置することで省スペース化できる。

L型

2方向に力がかかるため、ブラケットの位置や補強板の設置に注意すればDIY可能なタイプもある。トイレや玄関向け。

U型

3点以上での支持が必要になり、壁面だけでなく床への固定も必要になるケースが多い。施工が複雑で、DIYには不向き。

屋外型(玄関アプローチ・スロープなど)

コンクリートや外壁への施工、耐候性部材の使用が前提となるため、防水・強度・水平調整など専門知識が必要

DIYで取り付けたい場合は、I型やシンプルなL型から始めるのがおすすめです。U型や屋外設置のように構造的に難易度が高いものは、無理せずプロに依頼することで、安全性と仕上がりの質を確保できます。

<準備> 手すり取り付けに必要な工具・部材

手すりを安全に取り付けるためには、正しい工具とパーツを事前に揃えることが非常に重要です。これが準備不足だと施工中に手が止まり、結果として強度や安全性に不安が残ることもあります。

①手すり本体

手すり本体は近くのホームセンターやネットショップで購入できます。I型の手すりであればおよそ3,000円~8,000円で購入出来ます

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②手すり付属のビス

壁に固定する用のビスです。手すりに同封されているケースが多いですが、無い場合は手すり指定の太さと長さのビスを別途購入しておく必要があります。

③水準器

手すりが傾いていないか確認にするために水準器はあった方がいいです。100均一でも購入可能です(上の写真のものはセリアで購入。必要十分の性能があります)。プロ仕様のものも意外と1,000円代から購入できます。

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④下地探し

壁内の下地位置(柱の位置)を探すときに使う道具です。壁内に隠れている柱を探す便利ツールになります。

⑤電動ドライバー(ドリルドライバー兼用)

ビスを入れるための下穴の作成と、ビス締めに使う電動ドライバーは必須のツールです。ドライバーを使い手で締めることも出来なくはないですが、あまりに大変なので持っていない方は購入をおススメします!なお、アイリスオーヤマ製の電動ドライバーはコスパが良く、私も自宅用の電動ドライバーはアイリスオーヤマを使用しています!

あると便利な補助アイテム

・仮止め用両面テープ:手すりやブラケットを一時的に固定でき、片手作業がしやすくなる

・鉛筆・マスキングテープ:位置決めの印付け

手すりは柱(間柱)に取り付ける

手すりは柱(間柱)に取り付ける必要があります。そうしないと、手すりがグラついたり、最悪の場合は外れてしまう危険があります

石膏ボードや合板といった、壁の表面材だけにネジを打ち込んでしまうと、強度が足りずに簡単に抜けてしまう恐れがあります。しかし、間柱は構造材であるため、しっかりとした強度があり、ネジやビスが抜けにくく、安全に手すりを固定できます。

建築途中の家。柱がたくさん立っているのが分かる

柱の探し方

柱(間柱)を探すには、「下地探し」の道具を使うと簡単で確実です

針を使うタイプの「下地探し」は、壁に軽く押し当てると細い針が壁に刺さり、中が空洞か柱かを確認できます。奥まで刺されば石膏ボード、刺さらなければ柱に当たったサイン。そこに柱があります。針穴はとても小さく、目立ちません。

1本見つければ残りは簡単に見つけられる

柱の間隔は多くの家が455mm間隔で配置されています。そのため一本見つけられれば、あとは大体どこにあるか検討をつけれます。

下地探しの道具を使えば、DIY初心者でも柱の位置を簡単に見つけられます。安全な手すり設置の第一歩です。

手すりの取り付け位置

手すりの取り付け位置は、基本的に床から750mm前後が推奨されています。これは多くの人にとって「自然に手が届き、力が入れやすい高さ」であり、安全性・使いやすさのバランスがとれた標準値です。

厚生労働省のバリアフリー設計指針や各種住宅設備メーカーが長年にわたって蓄積した実測データに基づいた「もっとも多くの人にフィットする高さ」です。

設置場所推奨高さの目安理由
廊下・玄関750mm立ったまま移動する際に握りやすい高さ。水平I型手すりが基本。
トイレ便座から250〜300mm(床から750mm前後)立ち上がり時に手に力が入る位置。
階段踏面から750〜800mm昇降時の姿勢に合わせて、連続して握れる高さ。
浴室床から700〜750mm滑りやすいため、少し低めで安定感重視。

※身長や使用者の状態によって多少の前後は必要です。

補足:設置前に「実際に握ってみる」ことが大事!

可能であれば、メジャーで750mmを測って、実際の壁に手を添えて確認してみるのがベストです。
その際は、使用者がいつも使う動作(立ち上がり、歩行、階段の上り下り)を再現しながら感覚を確かめましょう。

【基本】手すり取り付け方法

手すりの取り付けは、正しい手順を踏めば自分で行うことも可能です。以下では、DIY初心者の方でも分かりやすいように、基本的な取り付け手順をステップごとに解説します。

①柱(間柱)の位置を確認し印をつける

下地探し道具を使い柱を探し、見つけた場所に鉛筆などで軽く印をつけましょう。

②手すりを取り付ける

取り付け位置が決まったら、手すりの金具を壁に固定します。ビスを打ち込む前に、先に下穴を開けておくとスムーズに作業が進みます。

③カバーを付けて完了

ビスを隠すカバーを取り付けたら、作業は完了です(カバーがないタイプもあります)。I型手すりは構造がシンプルなので、DIYにもぴったり。ぜひご自宅でもチャレンジしてみてください。

【応用】手すり取り付け方法

補強板で手すりを固定

柱の位置がちょうど合わない場合でも、取り付ける方法があります。ここでは、そんなときの工夫や対処法をご紹介します。

補強板を使う

柱の間隔が手すりの取り付け位置と合わない場合は、壁の上から補強板(ベース板)を取り付ける方法があります。補強板を柱にしっかり固定し、その上から手すりを取り付ければ、強度も保てて安全です。

補強板を使う手順:

  1. 柱のある位置を確認し、そこに合わせて補強板を固定します。
  2. 板の厚みは15〜20mm程度が目安。木材(集成材など)が扱いやすくおすすめです。
  3. 補強板の上から、手すりの金具をビス留めします。

見た目が気になる場合は、壁紙を補強板に貼るなどして目立たなくする工夫もできます

手すりの長さ調整(カット)

取り付けたい場所の幅に合わせて、手すりのパイプをカットして長さを調整することができます。特にI型手すりでは、設置場所にぴったり合わせることで、見た目も使い勝手も向上します。

カットの方法:

  1. 金ノコ(パイプカッター)を使って、必要な長さに切断します。
  2. カットした断面はやすりで整えると、手すり金具にスムーズに収まります。
  3. 両端の金具にしっかりと差し込み、ビスで固定すれば完成です。

・アルミ製や樹脂製のパイプは比較的簡単にカット可能です
・カット前に正確な長さを測ることが大切です。余裕を持たせて少し長めに仮合わせしてからカットすると失敗しにくくなります
・カットに対応していない手すりもあります

屋外型手すりのDIYは難しい

埋込用の専門工具が必要

屋外に取り付ける手すり(玄関アプローチ・階段・スロープなど)は、DIYでは難易度が高く、基本的には専門業者への依頼がおすすめです。

理由:

  • 固定方法が特殊:コンクリートや土間に埋め込む「アンカー固定」や「埋め込み設置」が必要で、専用の工具や施工技術が求められます。
  • 強度と安全性が重要:雨風にさらされる屋外では、手すりのぐらつきが大きな事故につながるため、構造的な強度計算や確実な施工が不可欠です。
  • 自治体の助成金を利用するケースも多い:介護保険などの制度を使ってプロに依頼する方が、経済的・安全面でもメリットがあります。

屋外手すりは見た目以上に施工の難易度が高いため、無理せずプロに任せることをおすすめします。

費用を抑えるコツ

1.地域の大工さんに直接頼む

リフォーム会社や福祉用具業者を通すよりも、地元の大工さんに直接依頼する方が中間マージンが省けて割安になることがあります。
また、現場経験が豊富な大工さんなら、壁の状況に応じた的確な取り付けができ、コストを抑えつつもしっかりした施工が期待できます。

2.介護保険の住宅改修制度を利用する

要介護(または要支援)の認定を受けていれば、介護保険を使って工事費の7〜9割が補助される「住宅改修制度」を利用できます。
上限は20万円(補助額は最大18万円)ですが、手すりの設置には十分な金額で、多くの方が利用しています。申請には事前の手続きが必要なので、ケアマネジャーや市区町村に早めに相談しておくと安心です。

なお、当社ではケアマネージャーさんと連携して全国で施工を行っております。もし介護保険住宅改修制度を利用して手すり取り付けを検討されている方は一度ご相談ください。

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過去の手すり取付事例

手すり設置工事は現地で採寸し正確なお見積りをお出しします。以下事例は目安としてご覧ください。

S様邸

設置個所浴室、階段、廊下、玄関
金額(作業費込)178,000円(税込)

M様邸

設置個所階段、玄関、廊下
金額(作業費込)187,000円(税込)

M様邸

設置個所屋外階段、玄関、廊下
金額(作業費込)157,300円(税込)

K様邸

設置個所玄関、廊下、居室
金額(作業費込)164,000円(税込)

W様邸

設置個所トイレ、浴室、廊下
金額(作業費込)101,200円(税込)

よくあるご質問

手すりの高さは本当に750mm(75cm)でいいんですか?

多くのケースで適していますが、「使う人」に合わせた微調整が大切です。
750mmは一般的な基準値で、平均的な身長(160cm前後)の方にはちょうど良い高さです。ただし、使用者の身長や、立ち上がり時に力を入れたいポイントによっては±50mm程度の調整が必要です。
一番確実なのは、実際にその位置に手を置いて、握ってみること。無理なく力が入る位置が“正解”です。

壁が石膏ボードっぽいんですが…そのまま取り付けても大丈夫?

石膏ボードだけではNGです。必ず下地(柱や合板)を探して固定しましょう。
石膏ボードはもろく、ネジを打ってもすぐに抜けてしまうため、中の間柱(木材)やベニヤに固定するのが鉄則です。「下地探し どこ太」や下地センサーを使えば、下地の位置を簡単に確認できます。もし下地がない場合は、補強板を使って面で支える工夫が必要です。

自分で取り付けるのって、やっぱり危険ですか?

取り付ける場所と手すりの種類によっては、DIYでも安全に可能です。
たとえば、I型やL型の手すりで、しっかり下地がある壁であれば、DIY初心者でも丁寧に作業すれば取り付け可能です。ただし、U型手すりや屋外の施工は、構造が複雑で失敗のリスクも高いため、専門業者に依頼するのが無難です。

手すりの棒の長さって、どれくらいにすればいいの?

基本は60〜90cmですが、動作と取り付け場所に応じて調整しましょう。

  • 廊下などでは70~90cmで「歩行時につかめる範囲」
  • トイレや浴室など立ち上がり補助では縦に60cm程度が目安
  • 階段など連続動作がある場合は、段数に合わせて長く設計

必要に応じてノコギリなどで手すり棒をカットすることもできます(商品によって不可な場合もあるため注意)。

取り付けた手すりが少しグラグラします…やり直した方がいいですか?

はい、安全性のためにも必ずやり直しましょう。
手すりは「体重をかけて使う」ものです。少しのぐらつきでも事故につながるリスクがあります。
以下の点をチェックしてください:

  • ネジがきちんと締まっているか
  • 下地にしっかり打ち込まれているか
  • ブラケットと手すり棒の接合部に隙間がないか
    それでも改善しない場合は、補強板を追加するなどの再施工を推奨します。
トイレや浴室に取り付けたいけど、濡れても大丈夫?

防水性のある素材・金具を選べば問題ありません。
浴室やトイレのように湿気が多い場所では、樹脂製やステンレス製の手すりがおすすめです。
また、ネジ部分に防水処理(シリコンコーキング)を施すことで、錆や腐食のリスクを軽減できます。

介護保険を使って手すりを設置できるって本当?

条件を満たせば、住宅改修費として最大20万円まで補助されます。
要介護(要支援)認定を受けている方が対象で、ケアマネージャーを通じて申請する必要があります。
補助対象となるのは、手すりの設置・取り外し・材料費・施工費など
詳しくは、ケアマネまたは自治体の介護保険窓口にご相談を。

まとめ

手すりは高齢者だけでなく、子どもや体調を崩したときなど、誰にとっても安心を支える存在です。
特に転倒しやすい階段やトイレ、玄関まわりには、早めの設置がおすすめです。

取り付けはI型や簡単なL型であればDIYでも対応可能ですが、不安な方や複雑な場所はプロへの依頼も視野に入れましょう。

この記事を参考に、ご自宅の安全性を今一度見直してみてください。
「いつか必要になる」ではなく、「今つけておいてよかった」と思えるはずです。

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この記事を書いた人

元建材商社で営業・仕入れを経験し、その後LIFULL社で住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」の運営に携わってきました。業界の幅広い知識とデータ分析を活かし、暮らしに関わる情報をわかりやすくまとめて発信してます。住まいに関する疑問やお悩みを解決し、より良い暮らしをサポートすることを目指しています。

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