車庫やガレージは本来、大切な愛車を雨や風から守る場所です。ところが雨漏りが始まると、車が濡れて錆びやカビの原因になり、放置すれば建物自体の劣化にもつながります。
「まだ小さい漏れだから大丈夫」と油断していると、気づかぬうちに被害が広がり、修理費用も高額になるケースは少なくありません。
本記事では、車庫・ガレージの雨漏りに多い原因とその対処法をわかりやすく解説。さらに修理費用の目安や、DIYと業者依頼の判断基準も紹介します。安心して愛車を守るためのヒントを見つけてください。
- 車庫やガレージで雨漏りが起こる主な原因
- 修理の方法
- DIYで対応できる範囲と、業者依頼が必要なケース
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車庫やガレージの構造別によく起こる雨漏り原因
一口に「車庫やガレージ」と言っても、掘り込み型、独立型、ビルトイン型、カーポート型など、構造によって雨漏りの原因は大きく異なります。ここでは構造別に多いトラブルを解説します。
掘り込み車庫(半地下・地下型)

掘り込み車庫は、車庫タイプの中で最も雨漏りが起こりやすい構造です。
地面に埋まった形で作られているため、常に土壌からの水圧を受け続けています。コンクリートは経年でひび割れや中性化が進み、そこから雨水や地下水が浸入しやすくなるのです。さらに換気が不十分な場合、結露も加わり内部が常に湿気や水気にさらされやすい環境になります。
掘り込み車庫は「地下からの水圧 × コンクリート劣化」という二重リスクがあるため、もっとも雨漏りが起きやすいタイプといえます。専門的な防水処理と定期診断が欠かせません。
独立ガレージ(簡易構造タイプ)

独立ガレージは屋根や外壁の劣化が雨漏りの主原因です。
トタンやスレートなど簡易素材が多く、屋根の穴、塗装の剥がれやコーキングの劣化から水が侵入しやすいのが特徴です。
築10年以上で特にメンテナンスしていない独立型ガレージは、雨漏りリスクがとても高くなります。
ビルトインガレージ(住宅一体型)

ビルトインガレージは排水不良や結露が大きな原因です。
住宅と一体化しているため、掘り込み車庫や独立ガレージよりは雨漏りが起きにくい構造ですが、「床面や壁面の排水・換気」が弱点となります。温度差による結露も発生しやすいです。
雨水だけでなく「結露や排水トラブル」まで視野に入れて点検することが大切です。
カーポート型(簡易屋根タイプ)

カーポート型は屋根材の劣化や雨樋の詰まりによって雨漏り・水垂れトラブルが起こりやすいタイプです。
アクリル板やポリカーボネート板は10年ほどで紫外線による劣化が進み、ひび割れや割れが発生します。また、雨樋に落ち葉やゴミが溜まると排水が詰まり、屋根から水が溢れて車を濡らす原因になります。
構造はシンプルなので定期的な屋根材チェックと雨樋の清掃で、多くの雨漏りを防ぐことが出来ます。
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掘り込み車庫の雨漏り修理方法
掘り込み車庫の雨漏り対策は大きく分けて2種類あります。
ひとつは「出てきた水を適切に処理する工事」、もうひとつは「そもそも水が入らないようにする防水工事」です。予算や被害の程度に応じて選ぶのがポイントです。
出てきた水を処理する工事(応急・軽度対策)

出てきた水を処理し、車に直接かからないようにする工事です。
根本工事を行うのは高額になりやすいため、まずは「水を受け流す」ことで被害を軽減できます。
- 壁や天井の浸水箇所に雨樋を取り付け、水を外に逃がす
- 車の真上にポリカーボネート板を設置し、水滴が落ちないようにする
▼費用相場
工事内容 | 費用相場 | 効果のイメージ |
---|---|---|
雨樋設置 | 5万〜10万円程度 | 水を排水口に流し、車にかからないようにする |
ポリカーボネート設置 | 10万〜20万円程度 | 車の真上をカバーし、水滴が直接落ちるのを防ぐ |
比較的低予算で被害を和らげたい場合は、このような工事が効果的です。
水が入らないようにする工事

コンクリートの天井や上部に防水塗装を行うことで、比較的コストを抑えて浸水を軽減できます。上からの雨水侵入は塗膜防水やトップコートで改善できるケースが多いです。
- 掘り込み車庫の天井にウレタン塗膜防水を施工
- 既存防水の上からトップコートを塗り直し、防水性能を復活
- 表面クラックに樹脂を注入後、仕上げ塗装で保護
▼費用相場
工事内容 | 単価目安(1㎡あたり) | 特徴・効果 |
---|---|---|
ウレタン塗膜防水 | 6,000〜10,000円程度 | 液状を塗布 → 継ぎ目がなく複雑な形状にも対応できる。柔軟性も高い |
トップコート塗り直し | 3,000〜5,000円程度 | 既存防水の補強。軽度劣化の延命に有効。安価だが効果は一時的 |
シート防水(ゴム・塩ビ) | 5,000〜8,000円程度 | 防水シートを貼り付ける工法。耐久性が高く、広範囲施工に向く |
上部防水は「比較的安価に効果を出せる工事」であり、軽度の浸水対策として有効です。ただし、地下水の圧力による雨漏りは止めきれないため、その場合は外側からの大規模な防水工事(数十万〜100万円超)が必要になることもあります。
独立ガレージの雨漏り修理方法

コーキングや防水テープでの部分補修

小さなひび割れや隙間なら、部分補修やコーキングで対応可能です。隙間から侵入する水をピンポイントで防ぐことで、修理費用を抑えられます。
- 屋根の釘穴・小さな割れにシーリング材を充填
- 壁の目地のひび割れをコーキングで補修
工事内容 | 費用相場 | 特徴・効果 |
---|---|---|
コーキング補修 | 1万〜3万円程度 | 小規模な隙間を埋める。短期的な効果 |
防水テープ・パッチ補修 | 数千円〜1万円程度 | 応急処置として有効。DIYでも可能 |
塗装やカバー工法で隙間を塞ぐ

塗装で防水性を回復でき、さらに屋根全体を新しい素材で覆うカバー工法なら耐用年数も延ばせます。
- トタン屋根を高圧洗浄後、防錆塗装+上塗り
- スレート屋根にガルバリウム鋼板を重ね張り
工事内容 | 単価目安(1㎡あたり) | 特徴・効果 |
---|---|---|
屋根・外壁塗装 | 2,500〜4,000円程度 | 防水性回復。耐用年数5〜10年延長 |
屋根カバー工法(重ね張り) | 6,000〜9,000円程度 | 既存屋根を残したまま新しい屋根材を施工。耐用20年〜 |
ビルトインガレージの雨漏り修理方法

ビルトインガレージは住宅と一体化しているため、独立ガレージとは異なり「屋根よりも床や壁からの浸水」「結露」「シーリング劣化」が問題になりやすい構造です。ここでは、症状の程度に応じた修理方法を解説します。
排水口清掃・シーリング補修

排水口の詰まりやシーリングの劣化が原因なら、清掃や部分補修で対応できます。水の逃げ場をつくり、隙間を埋めるだけで雨漏りが止まるケースも多いです。
- 床の排水口に溜まった落ち葉や泥を除去
- 外壁と車庫の取り合い部分のシーリングを打ち直し
工事内容 | 費用相場 | 特徴・効果 |
---|---|---|
排水口の清掃 | 1万〜3万円程度 | 水はけを改善。DIYでも可能 |
シーリング打ち直し | 1万〜5万円程度 | 隙間を埋めて浸水を防止。5〜10年持続 |
防水工事・換気改善
床面や壁からの浸水が続く場合は、防水工事や換気設備の改善が必要です。コンクリートの劣化や湿気による結露は、表面処理だけでは防げないからです。
- 床面にウレタン塗膜防水を施工
- 壁面の防水塗装で浸水を抑制
- 換気扇や通気口を追加し結露を軽減
工事内容 | 単価目安(1㎡あたり) | 特徴・効果 |
---|---|---|
床・壁の塗膜防水 | 6,000〜10,000円程度 | 床や壁の防水性を回復。耐用10〜15年 |
換気設備の設置 | 5万〜15万円程度 | 結露軽減。湿気によるカビや錆を防止 |
カーポート型の雨漏り修理方法

カーポートは屋根がポリカーボネート板やアクリル板でできており、独立ガレージやビルトインに比べると簡易な構造です。そのため「屋根材の劣化や割れ」「雨樋の詰まり」による水漏れや水垂れトラブルが多く見られます。ここでは症状ごとの修理方法を紹介します。
雨樋の清掃・簡易補修

雨樋の詰まりや小さな隙間は、清掃や部分補修で解決できます。カーポートは落ち葉やゴミが溜まりやすく、排水不良が雨漏りのように見える原因になることが多いです。
- 雨樋のゴミや落ち葉を取り除き排水改善
- 屋根材のビス穴や隙間を防水テープで補修
工事内容 | 費用相場 | 特徴・効果 |
---|---|---|
雨樋清掃・補修 | 1万〜3万円程度 | 水はけを改善。DIY対応も可能 |
防水テープ補修 | 数千円〜1万円程度 | 応急処置として有効。短期的な効果 |
屋根材交換・部分修理

屋根材が劣化や割れを起こしている場合は、交換で対応できます。ポリカーボネート板は10年前後で劣化し、ひび割れや変色が進みます。部分交換で費用を抑えつつ防水性を回復できます。
- 割れた板を新しいポリカーボネート板に交換
- 屋根の一部だけ部分取り替え
工事内容 | 費用相場 | 特徴・効果 |
---|---|---|
屋根材(1枚)交換 | 1万〜3万円程度/枚 | 割れや欠損部分だけ交換可能 |
部分屋根交換(数枚) | 5万〜10万円程度 | 屋根の一部を新しい素材に交換 |
屋根材全交換 | 15万〜50万円程度 | 新品同様になり耐用年数も延びる |
車庫・ガレージのタイプ別|修理費用相場一覧

車庫タイプ | 主な修理方法(代表例) | 費用相場 |
---|---|---|
掘り込み車庫 | 雨樋設置・ポリカ板設置(応急処理)上部防水塗装・シート防水 | 5万〜20万円(応急処理)12万〜30万円(防水工事) |
独立ガレージ | コーキング補修/防水テープ屋根・外壁塗装/屋根カバー工法/葺き替え | 1万〜3万円(補修)15万〜40万円(塗装・カバー)50万〜100万円(葺き替え) |
ビルトインガレージ | 排水口清掃/シーリング打ち直し床・壁防水工事/換気設備設置/外壁補修 | 1万〜5万円(清掃・補修)20万〜50万円(防水・換気)50万〜80万円(外壁工事) |
カーポート型 | 雨樋清掃/防水テープ補修屋根材部分交換/屋根全交換 | 1万〜3万円(清掃・補修)5万〜10万円(部分交換)15万〜50万円(屋根全交換) |
車庫やガレージの雨漏り修理費用は、軽度なら数万円、重度になると数十万円以上かかるケースもあります。
とくに掘り込み車庫や独立ガレージは劣化が進みやすく、放置すれば大規模工事が必要になり費用が一気に膨らみます。
DIYと業者依頼の判断基準

車庫やガレージの雨漏りは、軽度であればDIYでも対処可能です。しかし、構造や劣化の度合いによってはDIYでは不十分で、逆に悪化させるリスクもあります。ここでは「DIYで対応できるケース」と「業者に依頼すべきケース」の違いを整理します。
DIYで対応できるケース
小規模な補修や応急処置であればDIYでも十分可能です。表面の小さなひび割れや隙間を塞ぐだけなら、市販のコーキング材や防水テープで簡単に施工できます。
- 屋根の釘穴や小さな割れを防水テープで塞ぐ
- 壁や屋根の目地のコーキング補修
- 雨樋に溜まった落ち葉の掃除
「水が入ってくる箇所が特定できる」「範囲が狭い」場合はDIYで応急対応してみましょう。
業者に依頼すべきケース

浸水が広範囲に及んでいる場合や、構造に関わる修理は必ず業者に依頼しましょう。
地下水圧や構造の歪みなど、見た目以上に複雑な原因が隠れている可能性があります。DIYでは止めきれず、悪化させる危険性もあります。
- 掘り込み車庫のコンクリート壁から広範囲に水が滲む
- 独立ガレージの屋根全体に錆や穴が広がっている
- ビルトインガレージで床・壁全体が湿気や結露に覆われている
- カーポートの屋根材が広範囲に割れている
「浸水範囲が広い」「原因がはっきりしない」「再発を防ぎたい」場合は業者依頼が必須です。
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当社施工事例
依頼前の参考にされてください。

工事内容 | 掘り込み車庫天井に雨どい設置工事 |
税込総額 | 90,000円(税込) |

内容 | 車庫上部の塗装工事 |
税込総額 | 175 | ,000円(税込)
車庫の雨漏り修理に関するよくある質問(FAQ)
- 車庫やガレージの雨漏りを放置するとどうなりますか?
-
車やバイクが濡れて錆びやすくなるだけでなく、カビや結露で健康被害につながる恐れがあります。さらに構造体が劣化し、修理費が数倍に膨らむリスクもあります。
- 車庫の雨漏り修理に火災保険は使えますか?
-
台風や大雨など自然災害による被害であれば、火災保険が適用されるケースがあります。ただし経年劣化や施工不良は対象外です。
- DIYで完全に雨漏りを直すことはできますか?
-
小さなひび割れや釘穴程度なら可能ですが、構造的な問題やコンクリートの劣化はDIYでは難しいです。根本的な修理は業者に依頼しましょう。
- 修理費用はどのくらいかかりますか?
-
軽度なら数万円程度で済みますが、屋根全体の葺き替えや防水工事になると50万〜100万円以上かかることもあります。
- 掘り込み車庫の雨漏りはなぜ多いのですか?
-
地中に埋まっているため、常に土壌から水圧を受けており、コンクリートの劣化やひび割れから浸水しやすい構造だからです。
- ビルトインガレージで結露がひどいのですが、対策はありますか?
-
換気扇や通気口を設置することで結露を軽減できます。また防水塗装で湿気が染み込みにくくするのも効果的です。
- 雨漏り修理の工期はどれくらいですか?
-
部分補修なら半日〜1日程度、防水工事や屋根葺き替えは数日〜1週間程度が目安です。
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