家が寒い原因と暖かくする方法14選|本当の寒さ対策をお伝え

「家の中にいるのに寒い…」「暖房をつけても足元が冷たい…」
そんなお悩み、ありませんか?
特に戸建て住宅や築年数の経った家では、日射不足、断熱性能や隙間風などが原因で“寒い家”になっていることが多いです。
この記事では、「家が寒い理由」をわかりやすく整理し、「今日からできる簡単対策」から「断熱リフォーム」まで14の具体策を紹介します。
- 家が寒い本当の理由を理解できる
- 今日からできる簡単な対策と、根本改善の方法がわかる
- DIYでできる範囲と、職人に頼むべきタイミングがわかる
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家の暖かさを左右する「3大要因」

家の寒さを引き起こす仕組みを理解するためには、まず「何が家の温度を決めているか」を知ることが大切です。
暖かい家をつくるための鍵は、次の 3つの要因を理解する必要があります。
日射(太陽の熱をどれだけ取り込めるか)

家の暖かさを決める最大の要素は、太陽の光です。日射は室温の約半分を決める要素とも言われます。
そもそも地球を温められているのは太陽です。この日射をうまく取り込む家は、外気温が低くても内部が暖まりやすく、反対に取り込めない家はいつまでも冷えたままになります。
南向きの窓から入る日射だけで、冬の晴れた日には室温が2〜3℃上がることもあります。
しかし、木や塀、隣家の影、庇(ひさし)、ベランダなどが冬の日差しを遮ると、その効果は失われてしまいます。
特に冬は太陽の角度が低く、ちょっとした遮蔽物でも長い影ができやすいため注意が必要です。
まずは太陽の光をきちんと取り込めているか──日射環境を見直すことが、暖かい家づくりの第一歩です。
断熱(取り込んだ熱をどれだけ逃がさないか)

家を暖かく保つためには、熱を逃がさない「断熱性能」が欠かせません。
太陽や暖房で取り込んだ熱は、壁・床・天井を通して外へ逃げていきます。断熱材はその温度差をゆるやかにし、室内の熱を保つ役割を担っています。しかし、築年数が経つと断熱材が劣化したり、施工が不十分なままになっていることもあります。
例えば築20年以上の木造住宅では、断熱材がへたっていたり、そもそも入っていないケースも少なくありません。
壁や床を触ると冷たい、暖房を切るとすぐ室温が下がる──これらは断熱性能が低下している典型的なサインです。
壁・天井・床・窓の断熱を見直すことで、暖房効率は劇的に改善します。
気密(冷気をどれだけ入れないか)

暖かさを逃がさず、外の冷気を入れないためには「気密性」が重要です。
どんなに断熱性能が高くても、家のすき間から冷気が入ってしまえば意味がありません。気密性とは、外気の侵入を防ぎ、室内の熱を保つ“見えないバリア”のこと。木造住宅や築古の家では、経年によって建材の隙間が広がり、気密が低下していることが多いです。
サッシ・ドア下・コンセント・換気口などから冷気が入り込むと、体感温度が数度下がることもあります。「カーテンが揺れる」「ドア付近だけ冷える」などの症状がある場合は、気密性の低下を疑いましょう。
特に昔ながらの家で“風通しが良い”と感じるのは、実は“すき間が多い”ということでもあります。
まずは自分でできる!今日から始める寒さ対策(DIY編)

大がかりなリフォームを検討する前に、まずは今日からできる簡単な対策を試してみましょう。
身近な工夫だけでも、体感温度を2〜3℃上げることができます。
ここでは「日射」「断熱」「気密」の3つの観点から、すぐに実践できる方法 を紹介します。
日射をうまく取り込む工夫
家を暖めるうえで、最も効果的かつコストのかからない方法は「太陽の光を取り込むこと」です。次の2つの工夫をするだけで、日射量を効率的に確保できます。
①庭木やサンシェードが日光を妨げていないか確認

南側の庭木やフェンス、夏の日差しを遮るサンシェードが日差しを遮っていないか確認してみましょう。日射は室温の約半分を決める要素とも言われいるため、この対策だけでも効果が望めます。
- 冬場は枝を短く剪定し、太陽光を窓に導く
- 塀や物置が影を落としている場合は高さや位置の調整を検討
- サンシェードは冬場は撤去する
②窓をキレイに保つ

窓ガラスに汚れが付着していると、日射の透過率が10〜20%低下するといわれています。
そのため、ガラスを常にきれいにしておくことは、最も手軽で効果の高い“暖房対策”です。
- クロスできれいに拭き上げる
- 結露の水分を小まめに取り除き、カビや熱ロスを防ぐ
- 掃除後に「断熱フィルム」を貼れば、さらに効果アップ
断熱効果をプラスする工夫
室内を暖かく保つためには、「熱を逃がさない」工夫が欠かせません。次の3つの工夫をするだけで、熱の流出を防ぐことが出来ます。
③床にラグや断熱マットを敷く

床から伝わる冷気は、体感温度を大きく下げます。冬は「足元の冷え」こそが、寒く感じる原因とも言えます。
- 厚手のラグやカーペットを敷くだけで、体感温度アップ!
- コルクマットや断熱マットを床下に敷くと、さらに効果的
④窓際に断熱フィルムや厚手カーテンをつける

窓は家の熱損失の約5割を占めるともいわれます。つまり、窓を対策するだけで暖房効率が格段に上がります。
おススメは断熱フィルムを窓に貼って、空気の層を作り、簡易的に窓を二重窓化すること。ホームセンターでも簡単に手に入り施工もそこまで難しくはありません!
- 透明な「断熱フィルム」を貼る(貼り直しも簡単)
- 厚手の遮光カーテンで夜間の熱逃げを防ぐ
- カーテンは“床まで届く長さ”が効果的
⑤湿度を上げて体感温度を高める

室内の湿度を50〜60%に保つことで、体感温度が1〜2℃上がるといわれています。乾燥した空気よりも水分を含んだ空気のほうが熱が伝わりやすいため、体感温度が上がります。
- 加湿器を使う
- 洗濯物を室内に干す
- やかんや鍋でお湯を沸かして湯気を出す
隙間風を防ぐ工夫
室内を暖かく保つための「冷気を入れない」工夫も大事です!次の2つの工夫で冷気の侵入を防ぎましょう。
⑥ドアやサッシのすき間をふさぐ

冷気が入りやすいドア下や窓サッシにすき間風防止テープを貼るだけで風が入らなくなります。どこから風が入ってきているかを確かめてテープを貼っていきましょう!
⑦スイッチ・コンセントまわりの防気対策

壁の中を通る電気配線の穴も、意外な冷気の侵入口です。
- スイッチやコンセントの裏に「防気カバー」を貼る
- 施工が難しい場合は、表面のプレートの隙間に「防気テープ」を貼るだけでもOK
- 特に北側の壁やトイレ・洗面所などは冷えやすいため効果的
根本から解決!業者に依頼して行う寒さ対策(プロ編)

DIYでは限界のある“構造的な寒さ”を、専門職人の手で根本から改善する章です。
ここでは前章と同じく 日射 → 断熱 → 気密 の順に、それぞれプロに任せるべき具体的な施工方法を解説していきます。
日射環境を整えるリフォーム
家を暖めるうえで、最も効果的かつ省エネなのは「太陽の光をどう取り込むか」を見直すことです。ここでは、専門業者に依頼して行う代表的な3つの改善方法を紹介します。
⑧庭木や常緑樹の伐採

南側の庭木が、冬の日光を遮っていませんか?特に常緑樹(シラカシ・キンモクセイ・マツなど)は一年中葉が茂り、冬場も光をさえぎってしまう原因になります。
- 冬の日射角に合わせて枝を剪定・伐採し、窓まで光が届くラインを確保
- どうしても日射を遮る位置にある場合は、樹種の変更や移植を検討
- 夏は葉の多い落葉樹(カエデ・ハナミズキなど)を利用して日陰をつくるのも効果的

⑨可動式オーニングで季節ごとの日射をコントロール

“冬は光を取り入れ、夏は遮る”という理想の住環境を実現するには、可動式オーニング(開閉式の日よけ) の導入が効果的です。
固定された庇やベランダでは、どうしても「冬の光まで遮ってしまう」「夏に眩しすぎる」といった問題が起こりがちなため可動式がおススメです。
外装業者やサッシ業者に相談すれば、建物の形に合わせた角度・幅・生地の提案をしてもらえます。また、施工時に日射シミュレーションを併用すれば、地域の日照データに基づいた最適な張り出し角度・長さを設計できます。
⑩南側の外構・フェンスを見直す

冬の太陽光が、高すぎる塀や密なフェンスに遮られていないかを確認しましょう。特に南向きリビングの場合、この部分の改善で室内の明るさと暖かさが大きく変わります。
外構の設計は、断熱・採光・デザインすべてに関わります。
エクステリア業者や造園職人に相談し、「冬に光がどの角度から入るか」を現地で確認してもらうのが効果的です。
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断熱性能を高めるリフォーム
家の断熱性能を改善することで、外気の影響を受けにくくなり、家全体の温度ムラを抑えることができます。
以下2つの方法は、施工内容や費用のバランスが良く、リフォーム効果の高い代表例です。
⑪窓ガラス・サッシを高性能タイプへ交換

窓は家の中で最も熱が出入りする場所。断熱性能の高いガラスやサッシへ交換することで、日射を効率的に利用しながら、冷気の侵入と結露を防げます。
窓自体を取り換える方法や、既存の窓の内側にもう一枚窓を取り付ける内窓リフォームなどがありますが、費用対効果が高いのは「内窓リフォーム」です。

- Low-E複層ガラス:室内に日射熱を取り込み、紫外線や放射熱を遮断
- 樹脂サッシ:アルミ製よりも断熱性能が高く、冷気の伝わりを防ぐ
- 内窓(二重窓)設置:既存窓にプラスするだけで断熱&防音効果アップ
⑫床下・天井に断熱材を施工する

冬の寒さは、床下からの冷気と天井からの放熱にも左右されます。
家の“上下”を断熱することで、室内の暖かさを長く保ち、体感温度をしっかり底上げできます。
床下、天井断熱材リフォームの最大のメリットは破壊が少ないという点です。床下、天井に入ることが出来れば非破壊で断熱材を入れることも可能です。
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気密性を高めるリフォーム
家の気密性を高めることで、冷気が入りにくくなり、家全体が寒くなることを抑えることができます。
以下2つの方法は、よくある施工で且つ効果が高いものとなります。
⑬換気口や通気孔の交換や穴埋め
本来は空気を入れ替えるための設備ですが、使われていない換気口や劣化したカバーから、思っている以上に冷気が流れ込んでいます。

- 古い換気口カバーは新しいものに交換する
- 給気口用フィルターで塞ぐ
⑭床下の貫通部分を発泡ウレタンで気密処理

配管・配線が通る穴や、床の接合部には小さなすき間が多くあります。これを発泡ウレタンや気密パッキン材で埋めることで、外気の侵入を大幅に減らせます。
- 配管まわりを気密スリーブで固定し、風と湿気の侵入を防止
- 床下点検口まわりや巾木の裏に防風テープを施工
- 壁の裏側のすき間をウレタンフォームで充填
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まとめ

家が寒い原因は、単に“古いから”ではありません。
その多くは、日射・断熱・気密という3つの性能バランスが崩れていることにあります。
太陽の光をしっかり取り入れ、熱を逃がさず、外気を入れない。
この3つを整えるだけで、暖房の効きが良くなり、体感温度は驚くほど変わります。
DIYで出来ることを実施するだけでも体感温度は確実に上がります!根本的な改善をしたい場合はプロに相談して性能改善リフォームをぜひ検討されてみて下さい!
当社も断熱リフォームが得意な職人を多く抱えております。ご相談は無料で行っておりますので暖かい家づくりをご検討の方はぜひ一度ご相談ください。
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よくある質問(FAQ)
- 家が古いほど寒く感じるのはなぜですか?
-
築20〜30年以上の家では、断熱材が劣化していたり、そもそも入っていないケースがあります。
また、木造住宅は年数とともに木が乾燥・収縮し、気密性が下がるため、すき間風が入りやすくなります。
「暖房を切るとすぐ冷える」「床が冷たい」と感じる場合は、断熱・気密両面の見直しが必要です。 - 部屋によって寒さが違うのはなぜ?
-
北側や1階の部屋は、日射が入りにくく、外気の影響を受けやすいため冷えやすい傾向があります。
また、壁や床の断熱不足、窓の性能差も原因です。部分的に断熱材を追加したり、内窓を設置するだけでも大きな改善が期待できます。 - DIYでできる寒さ対策はどんなものがありますか?
-
すぐに始められるものとしては、以下のようなものがあります。
- ドアや窓に隙間テープを貼る
- 南側のカーテンを開けて日射を取り込む
- 加湿器で湿度を40〜60%に保つ
- 断熱リフォームと気密リフォームの違いは?
-
断熱は「熱を伝えにくくする」工事で、気密は「空気のすき間をふさぐ」工事です。
たとえば、断熱材を入れても、壁や床のすき間から外気が入ると効果は半減します。両方をセットで行うことで、初めて“暖かい家”が完成します。 - 庭木の伐採や剪定で本当に部屋が暖かくなりますか?
-
はい、特に南面の常緑樹(シラカシ・マツ・キンモクセイなど)は冬でも光を遮るため、剪定・伐採するだけで日射量が大きく変わります。日中の日差しだけで室温が2〜3℃上がることもあり、暖房効率にも良い影響を与えます。
- 暖かい家を作るためのリフォームはどこから始めるのが効果的ですか?
-
一般的には「窓 → 床下 → 天井 → 壁」の順に検討すると効果的です。窓は熱の出入りが最も多いため、内窓や断熱サッシの導入がコスパに優れています。部分的な施工でも、体感温度が変わることが多いです。
- どんな職人さんに相談すればいい?
-
施工内容によって得意分野が異なります。
- 断熱材・床下工事 → 大工
- サッシ・内窓 → 建具職人・ガラス職人
- 伐採・剪定 → 造園職人
- 配管・換気口 → 設備職人
当社では、こうした各分野の職人を地域ごとに手配できます。
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