巾木の交換完全ガイド|DIYから業者の費用相場も丁寧に解説

「古くなった巾木(はばき)だけ交換したいけど、いくらくらいかかるんだろう?」

そんなふうに思ったことはありませんか?

いざ交換しようとすると「DIYでできるのか」「業者に頼むと高そう」「どんな種類を選べばいいのか」…わからないことばかり。

そこでこの記事では、巾木交換にかかる製品代の目安から、自分で交換する手順、そして業者に頼んだ場合の費用相場までを徹底解説。
「DIYで挑戦してみるべきか」「プロに頼む方がいいのか」を、費用・仕上がり・手間の観点から分かりやすく解説していきます。

この記事を読んでわかること
  • 巾木交換にかかる費用の目安がわかる
  • 自分で交換する手順と、プロに頼むべき判断ポイント

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目次

巾木(はばき)の役割とは?

巾木(はばき)は、壁と床の間を美しく仕上げる建材です。存在感がない建材なのですが、見た目だけでなく、実は重要な機能を持っています。

巾木の役割

壁や壁紙を守る

掃除機や家具が当たったときの衝撃を吸収し、壁や壁紙を守る働きがあります。

床と壁の隙間を隠す

床材は膨張や収縮を見込んで、壁との間に数mm〜1cmの隙間をあけて施工されます。巾木はこの隙間を隠し、仕上がりをきれいに見せる役割を果たします。

巾木を交換した方がいいサイン

巾木は普段あまり意識しない部分ですが、時間が経つと少しずつ劣化が進みます。次のような症状が見られたら、交換を検討するタイミングです。

①表面が剥がれてボロボロ

湿気の多い脱衣所やキッチンまわりでは、水気による膨張やカビの発生で巾木がボロボロになりがちです。またペットの尿やひっかき傷でボロボロになることもよくあります。

②割れている・欠けている

掃除機や家具の角が当たった衝撃で、巾木の一部が割れたり欠けたりすることがあります。
小さな割れならパテ埋め&塗装で対応できますが、複数箇所にヒビが入っている場合や、破片が剥がれている場合は交換が確実です。

③床や壁をリフォームしたら色が合わなくなった

最近は床材をDIYで張替え(上張り)する方も増えていますが、完成してみるとなんだか巾木が悪目立ちするということがよくあります。巾木は「床と壁をつなぐ額縁」のような存在なため壁や床材に合わせた色に交換することが望ましいです。

巾木交換の費用比較|DIYと業者依頼

巾木の交換費用は、「自分でやる(DIY)」か「業者に頼む」かで大きく変わります。
DIYの場合は材料費+接着剤や工具などの部材費
業者に依頼する場合は加えて職人の施工手間・交通費・撤去処分費などが含まれます。

以下の表では、一般的な3パターン(部分交換・1部屋・LDK)ごとに比較しています。

巾木交換の費用目安(DIY vs 業者依頼)

施工範囲DIY費用(材料+道具)業者依頼費用(材料+施工費)備考
一部分(約5m以内)約3,000〜6,000円約25,000〜35,000円玄関・トイレなどの部分交換。
一部屋分(6帖・約14m)約5,000〜10,000円約30,000〜50,000円業者依頼になるケースが多い
LDK全体(約13帖・約30m)約10,000〜18,000円約50,000〜70,000円床リフォームと同時施工のケースが多い

・DIYなら材料費だけで済むため約1/3〜1/5の費用でできる
・仕上がり精度や耐久性を重視するなら職人依頼が確実
・「一部分だけ交換したい」場合は、最小工事費がかかるため意外と割高になる

DIY or 業者依頼 どちらが向いている?

DIYと業者依頼、どちらにもメリットとデメリットがあります。それぞれの特徴を比べて、自分の状況に合った方法を選びましょう。

タイプメリットデメリット
DIY費用を大幅に抑えられる/好きなタイミングでできる仕上がりに差が出やすい/角や建具まわりが難しい
業者依頼美しい仕上がり・短工期コストは高め(3〜10万円程度)

追加費用がかかるケース

  • 既存巾木の撤去・処分費:5,000〜10,000円
  • 壁下地の補修費:5,000〜20,000円
  • 特注色・高さ変更など:+10〜30%

壁紙や床の貼替と同時施工にすれば、工事費をまとめられてお得。

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巾木の素材について

巾木は素材によって見た目も施工性も大きく変わります。「どんな部屋にしたいか」「DIYでできるか」を考えながら選びましょう。

ソフト巾木(塩ビ・樹脂)

特徴:柔らかく曲げやすい。色数が多く、コスパが良い。

メリット

  • カッターで簡単に切れるため、DIYでも扱いやすい
  • 出隅・入隅の納まりが取りやすく、ドライヤーで温めると密着性が上がる
  • 汚れに強く、掃除もしやすい
  • カラーバリエーションが豊富で、壁や床に合わせやすい
  • 材料費が安く、コスパが高い

デメリット

  • 木製に比べると高級感はやや劣る
  • 強い衝撃でへこみやすい
  • 紫外線や経年による色あせが出ることがある

おすすめの人
→ 費用を抑えたい人、DIYで気軽に交換したい人、ナチュラル・白系のインテリアに合わせたい人

木製巾木(集成材・無垢)

特徴:天然木や集成材を使用した巾木。床材との一体感が出やすく、空間に温かみが生まれる。

メリット

  • 質感に高級感がある
  • 床材と統一すると空間全体が上品に仕上がる
  • 塗装や着色で微妙な色合わせが可能
  • 傷がついても研磨・再塗装で補修できる

デメリット

  • カット精度が必要で、DIYには不向き
  • 湿度変化で反りやすく、施工時に釘打ちや接着剤の使い分けが必要
  • 材料費がやや高め
  • 色むらや木目のばらつきがある(天然素材ゆえ)

おすすめの人
→ 床と同系材で統一したい人、デザイン・質感を重視する人、プロに依頼予定の人

アルミ巾木(アルミ・金属調)

特徴:アルミ製でスタイリッシュな印象。ホテルやオフィスなど、モダンな空間で採用が増えている。

メリット

  • 直線的でシャープなデザインが特徴
  • 汚れ・水分・カビに強く、メンテナンス性が高い
  • 変形しにくく、長期間美しいラインを保てる
  • モノトーンや無機質な空間にぴったり

デメリット

  • DIYではカットが非常に難しい(金ノコ・ディスクカッターが必要)
  • 端部処理や角の合わせがシビア
  • 細かな傷が光で目立つ
  • 素材が硬く、接着よりもビス固定が必要な場合がある

おすすめの人
→ ブラック・グレーなどのモダン空間が好きな人、ホテルライクな仕上がりにしたい人、プロ依頼推奨

DIYで交換するなら「ソフト巾木」が断然おすすめ。木製・アルミ巾木はカット精度や角の納まりが難しいため、プロに依頼したほうが仕上がりがきれいで長持ちします。

巾木をDIYで交換する方法

ここでは、初心者でも挑戦しやすいソフト巾木の交換方法を、手順を追ってわかりやすく紹介します。

ソフト巾木は柔らかくカットしやすいため、巾木の中でもDIY向きの素材です。
特別な道具がなくても、ホームセンターで手に入る工具と少しのコツで十分きれいに仕上がります。

必要な道具・材料

  • ソフト巾木
  • 内装用接着剤(内装用ボンド)
  • スクレーパー(剥がし・糊残り除去)
  • カッター・定規
  • ゴムハンマー/当て木(圧着用)
  • ドライヤー(角部の密着を良くする)

交換手順

STEP
貼っているものを剥がす(スクレーパーを隙間に挟む)

スクレーパーを隙間に挟み、少しずつ剥がしていく。壁紙を傷つけないよう力は小刻みに

STEP
糊や壁紙をきれいに整える

古い接着剤やホコリ、壁紙の残りをきれいに除去する(スクレーパーで削って取るのが良い)

STEP
ソフト巾木をカット

1面ごとに長さを測り、+5〜10mm余裕を見てカット→仮合わせで微調整。

STEP
巾木の裏面に接着剤をつけて貼っていく(シールタイプの場合はシールをはがして貼る)

接着剤は裏面にS字でムラなく塗布。端部ははみ出し防止で薄めに塗る。

STEP
角部分はドライヤーで温めながら密着

ソフト巾木は温めると曲がりやすく密着性がアップする。

失敗を防ぐチェックポイント

角(出隅・入隅)を優先する→角の部分で巾木が途切れないようにする

下地の平滑をサボらない → 浮き・段差の原因

接着剤を付けすぎない → はみ出しは仕上がりを一気に下げる

白巾木は汚れが目立つ → 施工中は手袋&養生を徹底

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業者依頼の費用を抑える3つのコツ

巾木交換を業者に頼むとき、ちょっとした工夫で数万円単位の差が出ます。ここでは、品質を落とさず賢く費用を抑える3つのポイントを紹介します。

①壁紙や床リフォームと同時施工

床の色に合わせて巾木も新調

巾木交換は、壁紙や床のリフォームと同じタイミングで行うのが一番お得です。別々に依頼すると、職人の出張費・養生費・施工準備などの“手間代”が二重に発生します。同時施工なら、これらの費用を1回分にまとめられます。

②標準仕様(50mm・白・既製品)で統一

巾木の高さ・色・素材を“標準仕様”に合わせることで、材料費を抑えられます。特にこだわりが無ければ、メーカーが大量生産している50mm前後の白い既製品が安くおススメです。

③地元職人に直接依頼

工務店やリフォーム会社を介さず、地元の職人に直接依頼することで費用を抑えられます。施工品質はそのままに、コストを減らすなら地元職人への直接依頼が最もシンプルで効果的です。

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よくある質問(FAQ)

巾木を部分的に交換できますか?

可能です。ただし最小工事費(約2万円〜)がかかるため、範囲が狭いと割高になる場合があります。

賃貸でも交換していいの?

管理会社やオーナーの承諾が必要です。退去時に原状回復が求められることもあります。

DIYでも十分きれいに仕上がる?

ソフト巾木なら可能です。角の処理や浮き対策を丁寧に行えばプロ並みに仕上がります。

交換の工期はどれくらい?

6畳の部屋で半日ほどが目安。LDKなど広い空間でも1日以内で完了することが多いです。

巾木の色は何に合わせるのが正解?

壁に合わせるとスッキリ、床に合わせると統一感、建具に合わせるとアクセントに。迷ったら「白×壁同系色」が無難です。

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まとめ

巾木は、普段はあまり意識されませんが、実は部屋の印象と心地よさを左右する大切なパーツです。
隙間を隠し、壁を守り、空間を美しく見せてくれる――そんな小さな存在が、家の完成度を決めると言っても過言ではありません。

交換にかかる費用は、DIYなら数千円、業者依頼なら3〜7万円前後が目安です。
ソフト巾木であれば自分でも挑戦できますが、角や建具まわりの仕上がりを重視するなら、やはり職人に依頼するのが安心です。

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この記事を書いた人

元建材商社で営業・仕入れを経験し、その後LIFULL社で住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」の運営に携わってきました。業界の幅広い知識とデータ分析を活かし、暮らしに関わる情報をわかりやすくまとめて発信してます。住まいに関する疑問やお悩みを解決し、より良い暮らしをサポートすることを目指しています。

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