床が沈むときの応急処置|放置すると抜ける危険も!

「床を踏むとフワフワする」
「一部が沈むような感覚がある」――
そんな症状を感じたら、それは床が抜ける前兆かもしれません。
放置してしまうと、床板が突然抜けて怪我をするだけでなく、家全体の耐久性にも影響を与える危険があります。
この記事では、今すぐできる応急処置の方法と、放置するとどうなるのか、そして根本解決のためにすべきことをわかりやすく解説します。
- 放置すると起きる危険な症状
- 今すぐできる応急処置の方法
- 床修理の費用相場と目安
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床が沈むとどうなる?放置すると起こるトラブル

床の沈みを「少し沈むだけだから」と放置してしまう方は少なくありません。
実際は沈むと認識できる時点で床下では腐食がかなり進んでいることも、、放置すれば床下全体の腐食や白蟻被害、さらには床が抜け落ちる危険につながります。
ここでは、実際にどんなトラブルが起こるのかを解説します。
①床が抜ける

沈んだ部分の下地が腐っていると、ある日突然「ズボッ」と抜け落ちることがあります。
特に高齢者や子どもが歩く場所では大変危険です。
②湿気・カビ・シロアリ被害の拡大

床下は通気性が悪く湿気がこもりやすい環境。放置すると木材が腐り、カビやシロアリが繁殖してしまう危険があります
③修理費用が高額になる

初期段階なら数万円で済む補修も、放置して床下構造が傷むと、20万円以上の大掛かりな工事が必要になることがあります。
こちらの写真の現場では床が抜け落ち、置いてあった棚や洗濯機も落ち、配管が大きく破損。配管の交換費用もかさみ合計で50万円を超える大掛かりな工事となりました。
今すぐできる!床が沈むときの応急処置3選
床が沈んでいるのを見つけたとき、まず大切なのは「安全の確保」です。
応急処置をしておけば、床抜けやケガのリスクを減らし、被害の拡大を防ぐことができます。
ここでは、専門業者に依頼する前に自分でできる一時的な対策を紹介します。
どれも特別な工具を使わずにできる方法なので、すぐに試してみましょう。
①ベニヤ板・コンパネで荷重を分散させる

沈み込みがある部分は、床下の構造が弱っている可能性があります。
そのまま歩くと、体重が一点に集中して危険なため、荷重を分散させる板を敷くのが効果的です。
- 厚さ9mm〜12mmのベニヤ板やコンパネを用意
- 沈み範囲より一回り大きいものを購入
- 床に平らに敷き、養生テープで固定(出来るだけ段差を無くすように)
これで一時的に荷重が分散され、沈み込みを防ぐことができます。
②重い家具・家電を移動する

沈み部分の真上に重い家具(タンス・本棚・冷蔵庫など)がある場合、その重さが沈みを悪化させていることがあります。
- 沈んでいる場所から家具を移動
- 家具の下にベニヤ板を敷いて荷重を分散
一時的にでも負担を軽くすることで、沈みの進行を抑える効果があります。
③湿気対策を行う

湿気は床下の木材を弱らせ、腐食やカビ、シロアリ被害を引き起こす原因になります。床が沈む場所の多くは、湿気がこもりやすい環境です。
- 床下に乾燥剤を設置
- 風通しを良くする(家具を壁から少し離す)
- 換気口や床下点検口の状態をチェック
定期的に湿気を逃がすことで、床下のダメージを最小限にできます。
やってはいけない!危険な応急処置3選

応急処置のつもりが、かえって床を傷めてしまうケースも少なくありません。
特に、見た目だけを整えたり、構造を無視した処置をすると被害を拡大させる恐れがあります。
ここでは、避けるべきNG施工と、その理由を紹介します。
①上からフローリング材を重ね貼り

一見きれいに見えますが、沈みの原因(下地の腐食や劣化)を放置したままになるため、根本的な解決にはなりません。
数ヶ月後に再び沈みが広がったり、下地が完全に崩れる危険があります。
②釘やビスを上から打ち込んで固定する

大工さんが床鳴りなどの修理で釘やビスを打ちこむことがあるのですが、これを見よう見まねでやると大変危険です。
構造のことを熟知していないと下地材を割ってしまったり、配管や電気配線を傷つけ感電や水漏れの危険もあります。
「Youtubeで見たから」など安易に真似をしないようご注意ください!
③接着剤やパテで隙間を埋める

「沈みを固定できそうだから」と、隙間を接着剤やパテで埋めてしまう方もいます。しかし、これは床をさらに悪化させる危険な応急処置です。
沈みの原因(下地の腐食や劣化)解決をしておらず、その上動かなくなった部分の力が周囲に逃げるため、
まわりの床板が反ったり割れたりする原因にもなります。また、木材は湿気で伸び縮みするため、ガチガチに固めるとひびや浮きが起こりやすくなります。
床が沈む原因を知る
床が沈む原因は基本的に基礎部分が劣化していることが原因です。表面的な修理をしても根本が解決できていないため再発の恐れがあります。

床が沈む原因は以下記事にて詳しく解説していますので合わせてご覧ください。
専門業者に相談するタイミングの目安

床の沈みは、初期であれば応急処置で一時的に安全を確保できますが、時間が経つと内部の構造がどんどん傷み、補修範囲が広がってしまいます。「どのタイミングで専門業者に相談すべきか?」を迷う方も多いでしょう。
以下のような症状がある場合は、すぐに専門業者へ点検を依頼するのがおすすめです。
こんな症状が見られたら要注意
沈みが広範囲に及んでいる
→ 1箇所だけでなく、隣接する部屋や廊下にも沈みが広がっている場合は、下地全体の劣化が進行しています。
床下からきしみ音・湿気・カビ臭がする
→ 木材が湿気を吸って変形しているサイン。シロアリや腐食の可能性もあります。
応急処置後も改善しない
→ ベニヤ板などを敷いても沈みが続く場合は、根太(床を支える部材)が傷んでいる可能性が高いです。
床を踏むと沈み方が日ごとに悪化している
→ 進行性の沈みは構造体の破損を示しており、放置すると床抜けの危険があります。
早めの点検が結果的に一番安く済む

床下点検は、無料で対応してくれる業者も多くあります。早い段階で原因を特定すれば、部分補修で済むことが多く、費用も最小限で抑えられます。逆に放置すると、根太や大引(おおびき)まで交換が必要になり、数十万円単位の工事になってきます。
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床の修理費用

沈んでしまった床は、表面を張り替えるだけでは根本的な解決にはなりません。原因の多くは床下の「根太(ねだ)」や「大引き」といった基礎部分の劣化やゆがみによるものです。そのため、床の沈みを直すには、まず床を一部開口し、基礎部分の状態をしっかり確認・補強する必要があります。場合によっては、新しい部材で補強したり、湿気対策を講じることもあります。
■ 構造補修・下地調整費の目安
内容 | 概要 | 費用目安(税込) | 備考 |
---|---|---|---|
根太の補強・交換 | 腐食・沈み部分を修復 | 20,000〜50,000円/箇所 | 開口・下地再施工含む |
ベニヤ増し貼り | 下地を平滑にする | 5,000〜10,000円/㎡ | 厚みにより価格変動 |
防虫・防カビ処理 | 湿気や白アリ対策 | 20,000〜80,000円程度 | オプション扱いが多い |
表面の床材を張り替える

張り替えの工法
基礎部分の修理が出来たら次に表面の床材を張り替えていきます。張り替え方法は2種類あり、床を全て剥がして取り換える「張り替え」と、既存の床材の上に新しい床材を貼っていく「重ね張り(上張り)」があります。
それぞれ特徴を整理していきます。
項目 | 張り替え工法 | 重ね張り工法(上張り) |
---|---|---|
特徴 | 既存の床をすべて撤去し、新しいフローリングに張り替える工法。下地や構造材の補修も同時に行える。 | 既存の床の上に新しい床材を貼る工法。短期間で施工でき、費用も抑えやすい。 |
メリット | ✓ 下地の状態を確認・補強できる ✓ 床の高さが変わらない | ✓ 工期が短く、騒音も少ない ✓ 廃材が出ないため費用を抑えやすい |
デメリット | ✕ 費用が高くなりやすい ✕ 工期が長く、騒音も出る✕ 廃材処分費がかかる | ✕ 床の高さが上がり、段差が生じる ✕ ドアや敷居との調整が必要になることも |
おすすめのケース | ・床が沈む、きしむなどの劣化がある場合 ・築20年以上の住まいで、しっかりリフォームしたい場合 | ・表面の劣化だけ直したい場合 ・費用と工期を抑えたい場合 |
予算に余裕があれば、床の基礎部分まで見える「張り替え工法」をおススメしておりますが、当社で行う工事の8割は重ね張り工法です。
重ね貼り工法でも、床が沈んでいる箇所を開口して丁寧に補強を行っております。

床の部材別の費用目安

床材は主に4種類が使われています。それぞれの特徴と費用目安を以下まとめました。
表面材の種類 | 特徴 | 費用目安(㎡あたり・税込) | 備考 |
---|---|---|---|
クッションフロア(CF) | 水回りに強く安価なビニール素材 | 約7,000〜15,000円 | 廊下・洗面などの小面積に適している |
フローリング(合板・突板) | 木目調で見た目もよく、住宅で定番 | 約12,000〜25,000円 | 張り替えの場合は下地状況により費用変動 |
フロアタイル | 石目調・木目調などデザイン性と耐久性が高い | 約13,000〜25,000円 | 土足使用の場所や店舗にも対応可能 |
畳(新調) | 調湿性があり和室に適した床材 | 約13,000〜20,000円/畳 | 表替えは約6,000〜10,000円/畳 |
床リフォームの事例集
※リフォーム費用は施工当時の価格です。現在とは異なる場合があります。
✔ case.1
一部沈む玄関部分の床張り替え

リフォーム内容 | 下地一部補強と張り替え(重ね張り) |
---|---|
リフォーム費用(総額・税込) | 88,000円 |
コメント:床の重ね張りということでご依頼いただきました。一部床が沈んでいる箇所があり、開口した上で表面の補強、重ね貼りで出来るだけ費用を抑えた施工を致しました。
✔ case.2
玄関からダイニングの床張り替え

リフォーム内容 | 下地一部補強と張り替え(重ね張り) |
---|---|
リフォーム費用(総額・税込) | 250,000円 |
コメント:玄関からダイニングまでの床を重ね貼りで張り替え工事致しました。巾木も床材に合わせて新調致しました。
✔ case.3
畳張替えと下地の補強工事

リフォーム内容 | 下地補強と畳の張り替え |
---|---|
リフォーム費用(総額・税込) | 150,000円 |
コメント:今にも抜けそうな畳床の下地を補強し、畳も新品に取り替えました。
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よくある質問(FAQ)
- 床が沈むのはどんな原因が多いですか?
-
一番多いのは、床下の木材(根太や合板)の経年劣化や湿気による腐食です。そのほか、シロアリ被害や施工不良が原因の場合もあります。
- 床が沈んでいても、すぐに直さなくても大丈夫ですか?
-
放置すると床が抜ける・家全体が歪むなどのリスクがあるため、早めの点検をおすすめします。
特に範囲が広がっている場合は、構造部材が傷んでいる可能性が高いです。 - 応急処置だけでしばらく様子を見てもいいですか?
-
一時的な安全確保には役立ちますが、原因の改善にはなりません。長期間そのままにすると被害が進行するため、応急処置後は必ず専門業者に点検を依頼しましょう。
- ベニヤ板はどのくらいの厚さが適していますか?
-
9mm〜12mm程度の厚さがおすすめです。薄すぎると荷重を分散できず、厚すぎると段差ができてつまずく危険があります。
- 床が沈む原因を自分で調べることはできますか?
-
床下点検口がある場合は懐中電灯で確認できますが、安全のため専門業者の点検を推奨します。見た目では分からない内部腐食や白蟻被害も多くあります。
- DIYで修理するのは危険ですか?
-
床の構造は複雑で、誤った施工は家全体の強度低下につながることもあります。
応急処置までにとどめ、本格修理は専門業者に任せましょう。 - どんな業者に頼めば安心ですか?
-
「原因調査から補修まで対応できる専門業者」がおすすめです。また、地域密着の職人に依頼すると、対応が早く費用も抑えやすい傾向があります。
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まとめ

床の沈みは、どの住宅でも起こり得るごく一般的なトラブルです。原因の多くは、下地材の劣化や湿気、施工から年数が経ったことによるゆるみなど。決して「家が古いから仕方ない」と諦める必要はありません。
正しい応急処置で安全を確保し、早めに専門業者へ点検を依頼すれば、被害を最小限に抑え、床を長く快適に保つことができます。
小さな沈みでも、放置すれば家全体の構造に影響が及ぶこともあります。「少しおかしいかも」と感じた段階で、一度専門の職人に相談してみてください。それが、住まいを長持ちさせるいちばん確実な方法です。
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